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ホテル開発・運営 プロジェクト -ハイアットリージェンシー那覇沖縄- KENの開発・運営推進プロジェクト 用地取得から運営までを行う力  企画部 課長代理 福元 陽子 2006年入社 ケン不動産リース株式会社 ホテル事業部 檜山 詩織 2013年入社

2015年7月に開業を迎えた「ハイアットリージェンシー那覇沖縄」の開発、運営に携わった2名の社員に話を聞き、事業の経緯や今後の展望について紹介していきます。

ハイアットリージェンシー那覇沖縄

ケン・コーポレーショングループは、ホテル事業への投資を積極的に行い、国内外に32施設、約8000室(2019年1月時点)を取得し、運営しています。今回のプロジェクトは、グループとして初の開発型のホテル事業であり、用地の取得から施設開発、その後の運営までをトータルに推進するプロジェクトとして、社内外の注目を集めてきました。ここでは、2015年7月に開業を迎えた「ハイアットリージェンシー那覇沖縄」の開発、運営に携わった2名の社員に話を聞き、事業の経緯や今後の展望について紹介していきます。

Phase 01 開発 沖縄の風と水を感じる ラグジュアリーホテルを創造する

那覇市内で一番の
ホテルをつくりたい

企画部としてこの案件に携わることになったのは、2007年の用地取得段階からのことでした。沖縄観光の中心地、国際通りから徒歩3分という立地にある事業用地の情報を入手し、周辺のマーケット調査を行い、この土地にどのような施設がふさわしいのか、この土地のポテンシャルを最大限に引き出すための事業とは何かを議論しながら、取得後の事業計画に着手しました。住宅開発についても検討されましたが、当時は、国内外の既存ホテルを取得し、これらの施設をリノベーションして、KENグループならではのホテル運営を推進する事業に注力しはじめた時期でもあり、グループとして初となる開発型のホテル事業推進に大きな価値を見出し、ホテルの新規開発プロジェクトとして動き出していくことになります。
私がこのプロジェクトに参画したのは、周辺用地の追加取得や権利変換、事業方針に基づく建物の設計検討の段階を経て、施設の建設がいよいよ着工となる2013年のことでした。着工の直前まで、インターナショナルブランドのもとで運営していく可能性について検討が続けられていたため、その可能性を見据えた仕様の見直し、コスト調整、最終予算と事業スケジュールの調整などが、私が担当した最初の仕事になりました。また着工後も、月1回の現場定例に出席し、内外装のデザインや家具・什器・備品、IT設備やホテルシステム、セキュリティ等の詳細について検討を重ね、仕様変更があればその都度、コスト面や工期の調整のため、設計者や施工者との協議を繰り返す日々でした。「那覇市内で一番のホテル」とすることが私たちに課せられた大命題でした。そして、その実現のためには、仕様、設備、デザインなど、あらゆる面において妥協は許されなかったのです。

竣工後の運営に配慮した
つくり込み

2014年に入って、インターナショナルブランドであるハイアットとの基本合意が整い、ハイアットリージェンシー那覇沖縄として開業することになりました。これによって、ハイアットのブランドスタンダードを採り入れるべく、詳細にわたって仕様の見直し、追加変更を行う必要がありました。同時に、ホテル運営を担当するオペレーションチームとの協議もスタート。運営サイドの意見を尊重し、その要望に一つひとつ応えていきました。レストランのコンセプトに合わせた厨房機器の導入、レイアウト変更から、バックヤードの見直しまで、限られた工期でいかに対応すべきかを検討しなければなりませんでした。なかでも大きかったのは、16階から最上階(18階)にかけての計画変更でした。躯体工事が進む中、18階にレストランとクラブラウンジを設けるために、16階より上層部分を大幅に変更する必要がありました。


こうした度重なる計画変更に対応しながらも、私たちがこだわり続けたものがあります。それは「沖縄の風と水を感じる」というデザインコンセプトでした。内装には赤や青の鮮やかな色調を用い、琉球文化を感じさせる工芸品を配置して、洗練されたインテリアのなかに琉球らしさを積極的に採り入れた空間としたいと考えたのです。インテリアデザイナーや設計者と協議を重ね、私たちがめざすべき空間へといかに昇華させていけるかにこだわり続けました。2015年7月のオープニングパーティーでは、私たちがこだわり抜いた空間を、多くの人にお披露目することができ、これまでの沖縄にはなかったホテルとして評価されたことに、大きな手応えを感じています。そして、この経験を生かして、今後もさらに新しいホテルの開発に携わっていきたいと考えています。

Phase 02 運営 新たな試みを、新しい常識にして地域のトレンドセッターになる

開業前の日々は
スタッフ全員の財産

2015年1月15日付でケン不動産リースに異動となり、ホテル事業部ハイアットリージェンシー那覇沖縄の開業準備室に配属となりました。当初は、プレスリリースによるPR活動やパンフレット、ホームページの作成など、東京での開業準備作業に携わりました。ホテル運営に携わることは初めての経験でしたから、自分なりに考えていく素地を築くために、都内のホテルを見学に行ったり、経験のある先輩たちにアドバイスを聞いたりしながら、何をポイントとしてアピールすべきかをスタッフ全員で議論し、考えていきました。異動の前に社長と話す機会があり、沖縄にホテルができることは聞いていたのですが、実際にグループとして初の開業ホテルに自分が携われることになり、どんな足跡が残せるのだろうと、ワクワクした気分で過ごしていたのを覚えています。
沖縄に入ったのは、この年の4月3日のこと。現地の開業準備室にも徐々に多くのスタッフが集まるようになり、私は宿泊部ハウスキーピング課に配属となりました。7月の開業までにやるべきことは山積でした。施設内に設置するアメニティの選定や納入業者とのやり取りをはじめ、モックアップルーム(モデルルーム)でのベッドメイキング練習など、オペレーション開始に向けた準備を、着実にこなしていかなければなりません。ホテル運営がどのようなものなのか、その手応えもつかめない中、スタッフを指導し、つねに発信し続ける立場にありましたから、開業前から気の抜ける瞬間はなく、いかに大所帯のスタッフの統制をとり、現場をまわしていけるかを考え続ける日々を過ごしました。この経験を大きな財産として、今後のホテル運営に生かしていきたいと考えています。

正解のない世界で
正解を追求する

開業後も緊張感の続く2カ月をガムシャラに過ごし、9月1日に現在の総支配人室に異動となりました。総支配人秘書という肩書きをいただきましたが、実際の業務は、みなさんが想像するような秘書業務とは異なり、運営改善のための施策立案からPR関連業務、新卒採用、社内研修の実施など、幅広い業務を経験させていただいています。総支配人から、ここで最初に与えられた使命は、ホテル内にある「レストランsakurazaka」のオペレーション改善でした。実際にその運営に携わり、その経験をもとに改善の提案を行い、それがスタッフ全員に浸透するまで、自らの行動で示して定着させました。その後に行った新卒採用や社内研修の仕事についても、経験のある本社のスタッフに問い合わせ、参考にすべき情報を整理することはできますが、最終的には自ら考えて、その道筋を切り開いていかなければなりません。


ホテルを運営していくという私たちの仕事では、その進め方に正解というものは存在しないのだと感じています。さまざまな選択肢がある中で、その時々の状況を把握しながら、ベストな選択を行い続ける必要があります。その積み重ねが、やがてそのホテルの個性として磨かれ、DNAとして受け継がれていくのかもしれません。まだまだ試行錯誤を繰り返している状況ですが、目の前の課題をクリアするために、自分なりに判断し、まわりを巻き込んだ提案を行いながら、果たすべき役割を徐々に大きく広げていきたいと願っています。そして常に、組織に必要とされる人になりたいと思います。

※内容はすべて取材当時のものです