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営業成績全社1位に輝いた営業社員とその上司である支店長とのスペシャル対談。一本の問い合わせの電話から、賃貸仲介ビジネスへ、さらには売買仲介へと広がりを見せたプロジェクト。今回の全社1位獲得の大きな力となった一連の仕事の流れを、あらためて二人で振り返ります。
一本の問い合わせの電話から
スタートした仕事
- 小林
- 全社1位、おめでとう。受賞のスピーチも堂々としていて、なかなかよかったよ。
- 仙波
- ありがとうございます。今回の成約案件は、支店長をはじめ多くの人たちに支えていただいた結果です。
- 小林
- いやいや、仙波だからこそ成し得た結果だと思うし、もっと自信を持っていいと思うよ。ところで今回の仕事は確か、内装会社からの問い合わせがきっかけだったと聞いているけど、あれはいつ頃の話だったの?
- 仙波
- 内装会社からの最初の問い合わせがあったのは、昨年の10月のことでした。弊社のホームページをご覧になって、気になる物件があるとお電話をいただいたのです。ところが、その物件はすぐに決まってしまったので、代替の物件をご案内しようと詳しいご要望をヒアリングさせていただきました。
- 小林
- 実際には、その内装会社のお客様が、銀座に出店する計画だったと…。
- 仙波
- はい。自ら開発した商品を消費者に直接販売するという事業を行う会社さまでした。周年事業の一環として、アンテナショップの第一号店を銀座に出店したいというお話でした。銀座でも人通りの多い中央通りか並木通りに面していることが条件、それも銀座2丁目から6丁目という限定された範囲で探してほしいとのご要望でした。正直、これは厳しい仕事になるなと思いました。
- 小林
- 無理だなと、あきらめたりはしなかったの?
- 仙波
- 銀座エリアの路面店舗と聞いたときには、そう簡単に情報が入ってくることはないなと思いました。ですから自分の足で探そうと、界隈を歩いて見て回り、建設中の建物があると、看板を見て、入居テナントは決まっているのかと問い合せたりしていました。今回のお客様の条件には合わなくても、他のお客様のご要望を満たす物件もあると考えて、空いた時間があれば積極的に街に出て、自分の目で確かめようとしました。
- 小林
- オーナー側に立って、空室を埋めるお手伝いをする場合には、銀座エリアは仕事がやりやすい。逆に、テナント側に立って情報をたぐり寄せるというのは、至難の業だからね。効率が悪い仕事になるからと、他の仕事に専念しろという上司もいるだろうね。
- 仙波
- でも支店長は、そうはしなかった。
- 小林
- だって、忠告しても、お前は言うこときかなかっただろ?
- 仙波
- ええ、お客様の期待に応えることしか、頭になかったかもしれません。
- 小林
- 僕らも、足を使って情報を集めてくるということを積極的にしてきた世代だけど、今は机に座ってキーボードを叩けば何らかの情報に出会える時代。でも実際に街に出てみると、勉強になることも多かったんじゃない?
- 仙波
- そうですね。ただ漠然と風景を見ていても何も感じとれないけれど、目的をもって街の動きを観察していると、ネットでは得られない生きた情報が得られることを学びました。
売買仲介という未体験の領域に
踏み込んでいく
- 小林
- そうやって粘り強く追いかけてきた結果が、やがて収束するときがくる。
- 仙波
- そうですね。お客様にも気に入っていただける物件は、いくつかご紹介できていたのですが、入居希望を出しても、いずれも優先交渉権を得ることはできませんでした。しかし、それらの物件を取り扱っていた仲介会社のひとつが、以前からおつきあいをさせていただいていた会社で、まだ一部にしか公開されていない内々の情報をご紹介いただけたのです。
- 小林
- その物件が、お客様のご要望を満たす物件だった。
- 仙波
- 厳密には、当初のご要望通りではなかったのですが、ご紹介したところ「いいね」と、気に入っていただくことができました。
- 小林
- 先に交渉権を手にしていた相手がキャンセルとなって、いよいよ交渉の順番がまわってきた。そうだったな。
- 仙波
- はい、以降は支店長もご存知の通りです。
- 小林
- 新築のビルで、全フロアが未入居の状態。それを確認したお客様が「一棟まるごと買うことはできないのか」という相談を持ちかけてきた。
- 仙波
- 当初のご要望に合わせて、店舗の賃貸用に1~3階部分をご案内さしあげていたのですが、売買の話となると私には経験がありません。また売買の話に切り替えて交渉を進めていくなかで、条件が合わないということになれば、また一から出直すことになります。
- 小林
- 確かに、売買の話となれば精査すべき条件も増えてくるし、交渉も長期化するという懸念はあった。そこで1~3階部分の賃貸借契約を先に締結した上で、売買の話を進めることで、お客様にとってのリスクを回避しようとしたわけだ。
- 仙波
- 今年の8月ですから、ここまで辿り着くために1年近くの月日を費やしたことになります。
- 小林
- 達成感も大きかったと思うが、仙波としては未体験の仕事が待っているという状況だったね。
マルチタスクを
体現することができました
- 仙波
- 賃貸借契約をまとめて、次は売買の話だという時に、売買部門の笠さんにサポートを依頼しましたが、支店長は「この仕事はあくまでも銀座支店として最後まで進めていこう」と言ってくださいました。嬉しかったです。
- 小林
- 確かに売買専門の部署に任せるという選択肢もあった。だけど、それでは仙波の成長につながらないだろう?笠には、売買契約のテクニカルな部分を引き受けてもらって、先方との交渉は引き続き仙波を中心に動いてもらうことにしたんだ。
- 仙波
- 売買の仕事の起点になれたということに、大きな手応えを感じていたのですが、実際に交渉を進めて、はじめての売買契約の場に立ち会ったときには、いままでにない緊張感を味わいました。
- 小林
- 買主の本社がある大阪に出向いての契約だったな。
- 仙波
- 買主の会長さまや売主側の副社長さまなど、総勢十数名が同席されていました。とにかく粗相があってはならないと、そればかりを考えていました。
- 小林
- 買主としては、東京に新たな拠点をつくるという一大事業だった。それを支えたのだから、仙波が担った役割は大きかったんだよ。
- 仙波
- 新たな拠点をベースに、さらなる飛躍をめざそうという強い想いが感じられましたね。銀座から新たなスタートを切るのだという。それに少しでも力になれたのだとしたら嬉しいです。でも自分としては、いままで担当したことのない売買の業務に携われたことが、これからの自分にとっては大きなことだと感じています。
- 小林
- 視野を広げて業務に取り組めるようにと、他部門の業務を知るための研修は用意されているけど、実際に体験することが一番の教育だと思う。いまではどの部署でも「マルチタスク」を掲げていて、お客様のご要望に寄り添って、専門以外の領域にまで踏み込んだビジネスを推進していこうとしているよね。その先駆けとなったのが、今回の仕事だったんじゃないかな。
- 仙波
- その機会が与えられたことは、有り難いことだと感謝しています。この仕事を経験してからは、売買の案件にも興味が出てきて、業務の幅も広がっています。マルチタスクの推進役として、お客様をサポートしたいという気持ちを持ち続けて、大きなビジネスにつなげていきたいと考えるようになりました。
- 小林
- 私は常々、専門領域のプロとして知識を深めることは大切だけど、専門バカになってはいけないと言ってきた。5%でも10%でも、自分を俯瞰するような余裕をもって、ビジョンを広げていく努力をしなさいと。KENという会社は、そういうフィールドなんだと思う。
- 仙波
- 新しいことにチャレンジするのは勇気のいることですが、一度経験してしまえば垣根は低くなり、自分の領域を広げていけるような気がしています。そんな機会を与えてくださって、本当にありがとうございました。
- 小林
- いやいや、今回はよくやってくれたよ。本当におめでとう。そしてますます銀座支店のために頑張ってほしい。よろしく頼むよ。
※内容はすべて取材当時のものです
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