高級賃貸とは

「高級賃貸」の由来・所在エリア

高級賃貸とは住戸の設備仕様や広さ、提供されるサービスや管理体制などが、通常の仕様とは一線を画すスケールやグレードで構成されている賃貸物件を指します。ここでは、高級不動産仲介のリーディングカンパニーである「ケン・コーポレーション」が取り扱う、「高級賃貸」の由来・所在エリア・要素について解説いたします。

高級賃貸の由来・歴史

成り立ち

高級賃貸はもともと、戦後に外資系企業や大使館など海外から日本に赴任してきた駐在員・幹部の社宅として用意されたものを基に確立しました。
当時の海外住宅のスケールに合わせた住まいとして、古くから土地を所有する個人・企業が広い間取りの賃貸マンション・戸建を資産活用の一環として作ったのが高級賃貸の成り立ちです。

広尾タワーズ

蒼梧ハイツ

ホーマット アンバサダー

21世紀以降の発展

21世紀以降は、大手不動産会社が「都心部の居住性を高め」且つ「富裕層のニーズを満たす」ことを目的とした高級賃貸物件の供給に多数参入。ヒルズの賃貸住戸・ラトゥールシリーズなどを筆頭とした「ブランド高級賃貸」という言葉が生まれたのもこのころです。
また、賃貸住宅だけでなく、都心エリアでのハイグレードな分譲マンション(ブランド分譲マンション)の供給もさかんになり、その所有者が賃貸に出す機会も増加。結果、コンシェルジュサービスなどを備えた大型マンション・タワーマンションの賃貸住戸(分譲賃貸)も、質の善い高級賃貸住宅として取り扱われるようになりました。

六本木ヒルズレジデンス

ラ・トゥール代官山

白金ザ・スカイ

これからの高級賃貸

近年、行政も高級賃貸のポテンシャルに注目しており、東京都国家戦略住宅整備事業の運用基準では「外国人等の居住環境の整備誘導」という形で、多言語対応のコンシェルジュや情報発信設備を備えた高級賃貸住宅を都市開発に取り込むことを推進しています。 都市の発展に伴い高まるにつれ必要となる、居住性が高く高付加価値な住まいの受け皿として、多様な高級賃貸住宅がプランニング・提供されていくことでしょう。

Point! 高級賃貸は都心居住の可能性も広げました

都心部で賃貸住宅のグレードに対する意識が高まった結果、近年では一般的な物件のスタンダードも変化。共用部のセキュリティ強化や宅配ボックスなど、都心居住で本来必要とされる仕様と設備を備えた「都心賃貸」物件も多く誕生しています。

高級賃貸の条件とは

高級賃貸とは、「そのエリアに居住する富裕層のニーズに適した仕様を備えた賃貸物件」です。賃貸物件が「高級賃貸」として取り扱われる条件としては以下などが重要な要素として考えられます。
・富裕層が多数住むエリアに存在
・本質的なゆとり、空間の贅を考慮した設計
・居住者のニーズに答える設備・サービスの提供
・長期にわたる管理・募集体制

高級賃貸が多く存在するエリア

富裕層の母数によって高級賃貸が存在できるエリアはおのずと限られます。都内では富裕層の居住需要が高い麻布、広尾、六本木・虎ノ門や番町・代官山などの都心エリアでは、高級賃貸が多く供給されています。
都心部以外では、松涛・代々木上原・田園調布・市ヶ谷・城南五山や井の頭線沿線など名の知れた住宅街に多く、また、近年タワーマンションの供給が目覚ましい中央区・江東区などにも増えてきています。東京都以外では、横浜市の中心部である西区・中区などに高級物件が集中しています。

本質的なゆとり、空間の贅を考慮した設計

住宅において不変な価値である明るさや天井の高さなど、ゆとりある空間設計に基づく「居住性の高さ」があることが高級賃貸としての条件の1つです。
例として、広い生活空間を提供する「20帖以上のリビングがある」「3LDKで100㎡以上の広さ」を持つなど、一定の広さがある物件は高級賃貸として取り扱われるための重要な要素の一つでしょう。また、賃料200万円を超えるような「超高級賃貸」では200㎡以上の広さが多く提供されています。
ただ、都心居住の富裕層に適した住まいのあり方については、常にディベロッパーや供給会社による研鑽がすすめられており、各社の考え方に基づく、広さだけで論じることができない高級賃貸の供給が今後期待されています。

物件イメージ

物件イメージ

物件イメージ

居住者のニーズに答える設備・サービスの提供

設備面では、海外製のオーブンや食洗機などキッチン・水回りなどに高品質な設備が配置されていることも特徴の一つです。また、マンション全体の規模を活かしたコンシェルジュサービス・ラウンジ・平置駐車場などの付置、環境に配慮した建築設計や、ワークスタイルの変化に伴う共用設備の設置など、賃貸住宅の域にとどまらない高品質な共同住宅としてのプランニングがなされていることも特徴です。

Point! ケン・コーポレーションの企画する高級賃貸住宅

ケン・コーポレーションでは、専門性の高いオーダーメイドの賃貸物件企画を提供しています。高級不動産のリーディングカンパニーである当社ならではの、違いのある高級賃貸物件をお探しいただけることが強みです。

管理・募集体制

「富裕層の居住エリアに所在」「居住性の高さ」「設備・仕様の良さ」という要素以外にも、高級賃貸を形作る重要な要素として「物件の管理体制」があげられます。
賃貸物件は長期的に運用されることが多いので、借主にとって安定した管理体制がオーナーと管理会社で構成されていることが重要です。また、借主・貸主のプライバシーに配慮した営業体制と物件に関する専門知識を有する仲介会社が物件の主な窓口となっていることも考慮されるべきでしょう。

Point! ケン・コーポレーションの管理物件は富裕層に人気

当社の管理物件には、企業経営者・役員を中心に、安定した職階・職業の方が多く入居しています。また創業以来、東京に赴任するエグゼクティブ・駐在員(エキスパッツ)向けの高級賃貸住戸提供を主要なビジネスとしており、現在でも世界的なブランド企業や大使館に勤務する方々に多くご入居いただいています。

高級賃貸の賃料帯

需要によって賃料が定まる

「高級賃貸は「富裕層のニーズに適した仕様を備えた賃貸物件」であるがゆえに「高品質」「高付加価値」「高い居住性」を備えており、結果としてその賃料は周辺相場の平均よりも高く設定されます。
また、同じ売買価格で同じ間取りの物件であったとしても、都心部と周辺エリアでは「借りる人の需要」の想定によって設定される賃料帯は異なります。
ゆえに、「賃料●●円以上は」「売買価格〇〇円以上の物件は」などと、取引金額の高さだけをもってして高級賃貸とすることは出来ないといえます。

Point! 高級賃貸の動向をマーケットデータとして提供しています

年間数千件にもわたるケン・コーポレーションの賃貸成約により、「実際に成約した賃料」についての高級賃貸マーケットの知見を提供できるのが当社の強みです。そのデータを基に、都心高級賃貸の賃料動向などをまとめた「KEN Residential Market Report」を専門機関に販売いたしております。

都心部での高級賃貸の賃料水準(2023年時点)

しかしながら、取引量の多い都心部では高級賃貸の一般的な賃料水準は形成されています。
2023年現在、都心3区(港区・渋谷区・千代田区)においては、おおよそ賃料30万円以上の物件が高級賃貸としての品質を満たしているケースが多いと、ケン・コーポレーションでは認識しております。もちろん、この水準も今後の供給状況や市況によって上下することが予想されています。