オフィス移転の費用相場ガイド

事業の成長にはオフィスの移転がつきもの。しかし、移転するとなれば大きな費用がかかります。「何とか移転費用を抑えられないか」と考える経営者や担当者の方も多いはずです。
そこでこの記事では、オフィス移転にあたっての費用の相場をご紹介。できるだけ費用を抑える方法もご紹介しますので、オフィス移転をお考えの際はぜひ参考にしてください。

1. オフィス移転にかかる費用はどのぐらい?

オフィス移転にかかる費用はどのぐらい?

オフィス移転にかかる費用は、面積や従業員数、デザインによって変わります。面積が広ければ広いほど設備費がかかりますし、従業員が多ければ多いほどオフィス家具などの購入費がかかります。また、オフィスの内装にこだわるのであればオフィスレイアウトや内装デザインのプランニング費用もかかります。
特に内装デザインは、どこまでこだわるかによって金額が大幅に変わりますが、オフィスの内装は社員の仕事に対するモチベーションの向上にもつながります。どれくらいの費用を内装にかけるのか、しっかりと検討しましょう。

予算シミュレーション

2. 現オフィスにかかる費用

現オフィスにかかる費用は、原状回復費、廃棄物処理費などです。
原状回復費は、現在のオフィスを退去する際に支払う費用のことです。退去時の原状回復義務として規約で定められているケースがほとんどで、どんなに短期間の入居できれいに使っていたとしても入居時の状態に回復する必要があります。原状回復工事はほとんどの場合、ビルが指定する業者が請け負うため、借り主側で価格交渉することはほぼできません。
廃棄物処理費は、これまで使っていたデスクや椅子、棚などを廃棄する際に支払う費用のことです。こちらは買い取り業者などに処理を依頼することで費用を抑えることができます。

3. 引っ越しにかかる費用

オフィスを移転する際には、引っ越しにかかる諸費用も発生します。相場としては、従業員1人あたり約3万円~5万円程度です。
引っ越しには繁忙期があります。特に2月~4月は新生活が始まる時期のため業者も忙しく、引っ越し代が相場価格の1.5倍程度に上昇することも珍しくありません。
また、引っ越しの際にOA機器やオフィス家具を処理する場合にも費用がかかります。4tトラック1台(トラックの手配費用+作業人躯の手配費用、搬出費用などの合計)あたり、10万円以上かかることがあり、精密機器や機密情報を含む記録媒体などを廃棄処分する際に特殊な処理が必要になるものがある場合には、追加でオプション料金が発生する可能性もあります。

4. 新オフィスにかかる費用

続いて、新オフィスにおいてかかる費用を見ていきましょう。

4.1. 入居に必要な費用

新オフィスに入居する際に必要な費用は、敷金・礼金、不動産会社へ支払う仲介手数料、家賃保証会社へ支払う保証委託料(各社名目は異なります)、保険会社へ支払う火災保険料、そして初月分の賃料などです。この際、大手ビルオーナーの物件であれば礼金がかからないことがあります。

4.2. 工事に関する費用

工事に関する費用

入居に際する工事では、内装工事費や設備・通信工事費などがかかります。内装工事に関しては、レイアウトやデザインのこだわりによって費用が大きく変わってきます。設備や通信関連についてはしっかり工事をしておかないと入居後に業務に影響が出ることもあるため、コストがかかってもしっかりと工事をしておくと安心です。

4.3. その他の費用

オフィスを移転する際は、税務署や法務局、社会保険事務所などにさまざまな書類を提出する必要があります。専門家に依頼する場合、それらの書類作成費用に数十万程度の費用がかかります。また、従業員の名刺や住所が印刷された封筒などを作り直す費用、ホームページの改修費、取引先等に移転を案内する広告・告知費用なども発生します。

移転前後の手続きと、新オフィスの運用

5. オフィス移転費用を抑える方法

オフィス移転時に費用がかかるのは致し方ないことですが、費用はできるだけ抑えたいものです。ここではオフィス移転費用を抑える方法を3つご紹介します。

5.1. 複数業者から相見積もりを取る

オフィス移転費用の中でも大きな割合を占めるのが、通信設備や内装などの工事費です。同じ工事内容でも業者によって見積もり金額は違います。できるだけ費用を抑えたいのであれば、複数の業者から見積もりを取り、金額や内容を比較検討することが大切です。
ここで一つ注意しておきたいのは、入居するビルによっては指定業者以外へ工事の依頼ができない場合があることです。指定業者の有無を事前に確認しておきましょう。

5.2. できる限り備品を再利用する

新しいオフィスに移転するタイミングでデスクやテーブルなどの備品を買い替えたいと考えることも多いでしょう。
しかし、新品のオフィス家具は高額なため、どうしてもコストがかかってしまいます。できるだけ以前のオフィスで利用していたものを再利用し、本当に買い替える必要があるものだけを買い替えるようにしましょう。
特に新品にこだわらないのであれば中古のオフィス家具を購入することでもコストダウンが図れます。

5.3. 工事関連の依頼は一社にする

ひと口に工事といっても、内装、電気、通信回線、空調設備など、その内容はさまざまです。それらの工事を一社にまとめて依頼することでトータル費用の値下げを交渉し、費用を抑える方法もあります。
また、それぞれの工程で専門業者に依頼した方がクオリティ面などで優れていると思いがちですが、関わる業者が増えれば増えるほど、費用や工数だけでなくスケジュール調整などの手間が増えます。そうした無駄を省き、なるべく短期間で作業が完了できるよう、工事関連の依頼は一社に絞るようにしましょう。

6. オフィス移転費用に関する注意点

オフィス移転費用に関する注意点

オフィス移転にかかる費用は入居の際の費用や工事費用、引っ越し費だけではありません。
新しい名刺の作成、通勤費の変更など、さまざまな費用や手間がかかります。そのため、再利用できるものは再利用する、使えないものは廃棄ではなく売却するなどして、少しでもコスト削減を図りましょう。
オフィス移転の費用は、新オフィスの入居費用に加え、工事費用、従業員数などをもとに算出します。それらの正確な情報を事前に把握しておくことで、移転にどのくらいのコストがかかるのかがわかるようになります。移転に伴って備品を新しく買い替える場合も、従業員数をしっかり把握しておけば余分に備品を購入することがなくなるでしょう。

賃貸オフィス探し 成功のポイント

また、「将来的に社員数を増やしたい」と考えている場合には広めのオフィスが必要になるため、事前に新オフィスの広さが十分であるかを確認するようにしましょう。
さらに、償却費についてもしっかり確認しておく必要があります。
償却費とは、敷金のうち退却時に返還しない旨を賃貸借契約で定めたお金のことをいいます。原則、敷金は退去時に返還されますが、償却費として設定された金額は戻ってきません。大手ビルオーナーの物件の場合は基本的に設定されませんが、個人オーナーのビルでは設定されるケースがあるため、確認しておきましょう。

7. オフィス移転費用の内訳を把握することが重要

この記事ではオフィス移転の際の費用についてご紹介しました。
オフィス移転は企業の成長において一大イベントともいえるものです。しかし、オフィス移転には多額のコストがかかります。費用の内訳を把握すると同時に事前に社内で予算の擦り合わせを行い、かけられる費用の上限を意識しながら、複数の業者に見積もりを依頼すると良いでしょう。
オフィス移転に伴う工事には想定以上の工期を必要とする場合もあります。できるだけ早めに行動を起こし、計画的に準備を進めていきましょう。