オフィス・事務所移転に必要な手続き一覧。
届出先・必要書類・申請期限を解説

1.事務所・オフィス移転に必要な手続きはさまざま

オフィス移転では、引越しやオフィス内の工事はもちろん、本店移転登記や税務署への届出、社会保険や労働保険の手続き、郵便物の転送、金融機関の住所変更など、さまざまな手続きが発生します。期限は手続きごとに異なり、移転から5日以内と短いものもあります。

各種手続きをスムーズに進めるためには、移転前から必要な手続きを一覧にし、期限とあわせて管理しておくのがおすすめです。この記事では、オフィス移転で必要な手続きを、届出先・期限・必要書類とともに解説します。これからオフィス移転を控えている方はぜひ参考にしてください。

1. オフィス・事務所移転で必要な手続き一覧

オフィス移転では、賃貸借契約の解約や新規契約、公的機関への届出など、さまざまな手続きが発生します。移転手続きの届出先や期限の目安は以下の表を参考にしてください。

【オフィス移転手続きの早見表】

タイミング 届出先・変更先 主な手続き 期限の目安 主な必要書類・確認事項
移転前 貸主(ビルオーナー、管理会社) 解約予告(解約通知) 賃貸借契約書で定めた期限まで(6か月前が一般的) ●解約予告期間
●原状回復の範囲と指定業者の有無
●敷金(保証金)の返還条件
●通知は書面で行う
移転前 電話・インターネット回線の契約会社 回線の移転または解約、新規契約 移転が決まりしだい早めに(3〜4月は工事が混み合う傾向) ●移転先の住所と利用開始日
●工事日の調整(ビル側の立ち会い・入館手続き)
●電話番号を継続できるか
移転前 取引先・各種サービス ●移転案内の送付
●住所変更の準備
移転日が決まったら早めに ●案内状・メールの送付先リスト
●名刺・封筒・Webサイト・契約書類の住所表記の切り替え日
●電気・ガス・水道がビル一括契約か個別契約かを管理会社に確認
移転前 消防署(移転先の管轄) ●防火対象物使用開始届出書
●内装工事を行う場合は防火対象物工事等計画届出書
●使用開始届:使用を始める日の7日前まで
●工事等計画届:工事に着手する日の7日前まで (東京消防庁の場合)
●防火対象物概要表・案内図・平面図・室内仕上表など(届出の種類により異なる)
●収容人員によっては防火管理者の選任届も必要(管轄の消防署に確認)
移転前 郵便局 転居届(転居・転送サービス) 移転日より前の提出がおすすめ(転送期間は届出日から1年間) 窓口では来局者の本人確認書類と、会社との関係がわかる書類(社員証など)
移転後 法務局(旧本店所在地の管轄) 本店移転登記 本店を移転した日から2週間以内 ●登記申請書
●株主総会議事録(定款変更が必要な場合)・取締役会議事録など
●管轄外への移転は新旧2件を旧所在地の法務局へ同時に申請
移転後 銀行・クレジットカード会社 登録住所の変更 本店移転登記の完了後、速やかに ●履歴事項全部証明書(発行日の条件は金融機関に確認)
●届出印・通帳など(金融機関により異なる)
●手続き方法は金融機関ごとに異なるため要確認
移転後 保険会社・リース会社など 登録住所の変更 移転が決まり次第連絡、変更手続きの可否を確認 ●生命保険・損害保険
●複合機などのリース契約
●ETCカード・各種サブスクリプション
移転後 税務署(移転前の所轄) ●異動届出書(法人税・消費税)
●給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
●異動届出書:異動後速やかに
●給与支払事務所等の届出:移転の日から1か月以内
●e-Taxでの提出も可能
●顧問税理士がいれば代行を相談
移転後 都税事務所(23区)/道府県税事務所・市区町村 異動届出書(法人事業税・法人住民税) 異動後速やかに(期限の定めは自治体ごとに確認) ●本店移転の場合は登記事項証明書(履歴事項全部証明書)の写し(東京都)
●都内での移転は異動前・異動後どちらかの都税事務所へ
●他県から都内へ本店を移す場合は法人設立・設置届出書
移転後 年金事務所 健康保険・厚生年金保険 適用事業所所在地・名称変更(訂正)届 移転した日から5日以内 ●登記簿謄本(登記事項証明書)のコピー
●管轄外への移転は移転前の年金事務所へ提出
●健康保険組合に加入している場合は組合への届出も確認
移転後 労働基準監督署(移転後の管轄) 労働保険 名称、所在地等変更届 移転した日の翌日から10日以内 ●所在地を確認できる書類(登記簿謄本・賃貸借契約書の写しなど)
●都道府県をまたぐ移転は、保険料の精算など別の手続きが必要な場合あり
移転後 ハローワーク(移転後の管轄) 雇用保険事業主事業所各種変更届 移転した日の翌日から10日以内 ●労働保険 名称、所在地等変更届の控え
●登記簿謄本や賃貸借契約書の写しなど
移転後 警察署・運輸支局など(手続きにより異なる) 社用車の変更登録・保管場所証明など(変更内容に応じて対応) 手続きの種類により異なるため、管轄の警察署・運輸支局に確認 ●社用車がある場合のみ
●保管場所証明申請書・所在図・配置図
●駐車場の使用権原を証明する書類
●安全運転管理者を選任している場合は届出内容の変更も確認

このように、期限は手続きごとに異なり、移転前に済ませるものや移転後の日数が決まっているものがあります。特に年金事務所への届出は移転から5日以内と短いため、移転日が決まった段階で準備を始めましょう。

2. オフィス移転前に行う手続き

移転前に済ませておくべき手続きを見てみましょう。特に解約通知や回線工事は、手配が遅れると旧オフィスの賃料がかさんだり、移転後すぐに業務を始められなかったりする恐れがあります。

オフィス移転前に行う手続き

1現在のオフィスの解約手続き

オフィスの移転が決まったら、貸主や管理会社に解約の意思を伝えます。オフィスでは6か月前の解約予告とする契約が多いものの、期間は物件ごとに異なるため、賃貸借契約書で確認しましょう。
解約通知は口頭ではなく書面で提出するのが一般的です。管理会社によっては指定の解約通知書が用意されている場合もあるため、管理会社に書式の有無を確認しておいてください。また、提出した解約通知の控えを社内に残しておけば、後から日付をめぐるトラブルに巻き込まれる心配がありません。
原状回復は、どこまで元に戻すのかや、ビル指定の業者がいるかによって工事の段取りが変わります。解約通知とあわせて管理会社に確認しておくと、退去までの準備をスムーズに進められます。

以下の記事では、移転日から逆算したスケジュールや、移転にかかる費用の目安について詳しく解説しています。

2電話・インターネット回線の移転手続き

移転日から電話やインターネットを使えるようにするためには、回線の手続きを早めに進めておく必要があります。開通には工事を伴うケースが多く、日程の調整がつかないと、移転後しばらく業務に支障が出る恐れがあります。
手続きの内容は、今の回線をどうするかによって以下のように変わります。

  • 同じ通信会社の回線を新オフィスへ移す場合:移転手続き
  • 別の通信会社に切り替える場合:現在の契約の解約と新しい通信会社との新規契約
  • 旧オフィスの回線が不要になる場合:解約手続き

また、移転先によっては電話番号が変わる場合もあるため、名刺や案内状を作る前に確認しておきましょう。
ビルによっては工事の際に管理会社への事前申請や立ち会いが求められる点にも注意が必要です。移転が重なる時期は工事の予約が取りにくくなる恐れもあるため、移転日が決まった時点で連絡しておきましょう。

3郵便物・取引先・各種サービスの住所変更準備

郵便物の転送手続きと取引先への住所変更の連絡も移転前に進めておきます。郵便局に転居届を出しておけば、旧住所宛ての郵便物を1年間、新住所へ無料で転送してもらえます。ただし、転送の受付から実際に転送が始まるまでにタイムラグが発生するケースもあるため、移転日より前に余裕をもって申請しましょう。
並行して、取引先や顧客には案内状やメールで新住所を伝え、社内で使う住所表記も切り替えていきます。住所の変更が必要な主なものは以下のとおりです。

  • 名刺
  • 請求書、見積書、封筒
  • 自社のWebサイトや会社案内
  • 各種契約書類やサービスの登録情報

上記は移転日にあわせて切り替えられるよう、印刷物の発注や更新の時期をあらかじめ決めておきましょう。

3. 移転後に行う民間サービス等の変更手続き

本店移転登記が完了したら、銀行や保険会社など、取引のある民間サービスの登録内容も変更していきます。登録住所が古いままだと、書類が届かなかったり、手続きのたびに確認の手間が増えたりする恐れがあります。
ここでは、移転後に済ませておくべき手続きをご紹介します。

移転後に行う民間サービス等の変更手続き

1銀行口座・クレジットカードの登録変更

移転の登記を済ませたら、取引のある銀行で登録住所を変更しましょう。必要な書類は金融機関によって異なりますが、主に以下の書類を求められるケースが一般的です。

  • 履歴事項証明書(発行から6か月以内)の原本
  • 届出印
  • 通帳

法人の住所変更手続きは金融機関によって異なり、オンライン・郵送・窓口などの方法で受け付けています。必要書類や手続き方法は、取引先の金融機関に確認しましょう。

クレジットカードの住所変更で必要な書類はカード会社ごとに異なるため、事前に各社の案内を確認しておきましょう。証明書が必要な場合、発行から6か月以内など期限を指定される場合もあります。提出先の条件にあわせて必要な枚数をまとめて取得しておくと、手間を減らせます。

2保険・契約サービスの住所変更

民間の保険や各種契約サービスも、契約先ごとに住所変更の連絡が必要です。例えば、役員の退職金準備などで加入している生命保険は、保険会社に連絡して登録住所を変更します。また、オフィスの火災保険は補償の対象となる場所が変わるため、新オフィスでの補償内容を保険会社と相談しておきましょう。
そのほか、住所の変更を伝えておくべき主な契約先は以下のとおりです。

  • 複合機やパソコンなどのリース会社
  • ETCカードなど社用車に関する契約
  • クラウドサービスや定期配送サービスの登録情報

移転前から変更の申請を受け付けている契約先もあるため、移転が決まったら早めに連絡しておくと安心です。

4. 公的機関への届出・手続き

オフィスの移転後は、法務局や税務署、年金事務所など、公的機関への届出が必要です。なかには、移転から5日以内など期限が短い手続きもあり、提出が遅れると過料などの対象になる恐れもあります。
ここでは、公的機関へ手続きが必要な項目について解説します。

公的機関への届出・手続き

法務局|本店移転登記

会社の登記上の本店所在地を移転する場合は、法務局で本店移転登記を行う必要があります。一方、本店所在地を変更せず、営業所や事業所のみを移転する場合は、本店移転登記の対象にはなりません。ただし、登記されている支店の所在地が変わる場合などは、別途登記手続きが必要になることがあります。

本店移転登記は、会社法で移転した日から2週間以内の申請が定められており、他の法務局の管轄へ移る場合も期限は変わりません。管轄外への移転では、旧所在地あてと新所在地あての申請書を、旧所在地の法務局に同時に提出します。
株式会社の場合、会社の機関設計や移転先、管轄法務局の変更の有無などによって必要書類が異なります。主な書類の例は以下のとおりです。

  • 本店移転登記申請書
  • 株主総会議事録(定款を変更する場合)
  • 取締役会議事録または取締役の決定を証する書面(会社の機関設計などにより異なる)
  • 印鑑届出書(管轄法務局が変わる場合)
  • 印鑑カード交付申請書(管轄法務局が変わる場合)

ただし、会社の形態などによって必要書類は異なるため、事前に法務局に確認しておきましょう。窓口や郵送のほか、オンラインでの申請も可能ですが、電子証明書などの準備が必要となるため、時間が取れない場合は司法書士への依頼を検討してみてください。

オフィス移転にかかる費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

オフィス移転費用の相場はいくら?
内訳・坪単価・コスト削減方法を解説

税務署|異動届出書・給与支払事務所等の移転届出書

本店を移転した法人は、法人税や消費税の納税地が変わった旨を税務署に届け出ます。必要書類は以下のとおりです。

  • 異動届出書
  • 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書

書類の提出期限は、異動届出書は異動後速やかに、給与支払事務所等の届出は移転の日から1か月以内と定められています。2017年4月1日以降、異動届出書の提出先は異動前の税務署のみとなり、移転後の税務署に出す必要はなくなりました。従業員に給与を支払っている場合は、給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書もあわせて提出しましょう。

どちらの届出もe-Taxで提出でき、書面の場合は税務署へ持参するか郵送します。顧問税理士がいれば、手続きの代行を相談してみるのもひとつの方法です。

都道府県税事務所・市区町村|法人住民税・事業税等の異動届

税務署で手続きを行う国税とは別に、地方税についても異動届を出しておく必要があります。手続きの期限は、異動後速やかに、とされています。都道府県税事務所への住所変更手続きは、自治体により異なりますが、各ホームページで変更に必要な書類をダウンロード可能です。

多くの地域では都道府県税事務所と市区町村のそれぞれに届け出ますが、東京23区内の法人は都税事務所への届出が必要です。都内で本店を移した場合は、移転前か移転後のどちらかの都税事務所に提出すれば足り、登記事項証明書の写しを添付します。なお、他の道府県から都内に本店を移す場合は、法人設立・設置届出書の提出が必要です。

また、従業員の住民税を給与から天引きする特別徴収で納めている場合は、従業員が住む各市区町村に所在地変更の届出も出しておきましょう。

年金事務所|健康保険・厚生年金保険

社会保険に加入している事業所は、移転した日から5日以内に、適用事業所名称/所在地変更(訂正)届を提出します。届出書は、同じ年金事務所の管轄内で移る場合と、管轄外に移る場合で様式が分かれています。

法人の場合は登記簿謄本のコピーを添付するのが基本で、提出方法は、電子申請・郵送・窓口持参から選べます。健康保険組合に加入している場合は組合への届出も必要になるため、あわせて確認しておきましょう。他の届出と比較して期限が短いため、移転日が決まった段階で書類を揃えておくと安心です。

労働基準監督署|労働保険の所在地変更

労働基準監督署に対しては、労働保険関連の手続きを行います。必要となるのは労働保険名称・所在地等変更届の提出で、提出期限は変更のあった日の翌日から10日以内と定められています。

添付書類として、登記簿謄本や賃貸借契約書の写しなど、新しい所在地を確認できるものを求められる場合があります。労働保険には、労災保険と雇用保険をまとめて扱う一元適用と別々に扱う二元適用があり、一般的なオフィスの多くは一元適用にあたります。建設業など一部の業種は二元適用です。

都道府県をまたいで事務所を移転する場合も、事業の継続状況や労働保険の適用関係に応じた手続きが必要です。通常の所在地変更届に加えて別の手続きが必要になる場合もあるため、移転前後の管轄の労働基準監督署や労働局に確認しましょう。

ハローワーク|雇用保険の事業所変更

雇用保険に加入している事業所は、ハローワークに対し、変更があった日の翌日から10日以内に所在地の変更を届け出ます。

一元適用事業所の場合は、労働基準監督署に提出した労働保険名称所在地等変更届の控えと共に、雇用保険事業主事業所各種変更届を提出します。二元適用事業所は、労災保険の手続きは労働基準監督署に、「労働保険名称、所在地等変更届」を、雇用保険の手続きはハローワークに、「労働保険名称、所在地等変更届」及び雇用保険事業主事業所各種変更届の提出を行います。

添付書類は、登記簿謄本や賃貸借契約書の写しなど、ハローワークによって求められる内容が異なるケースがあります。二度手間を避けるためにも、労働基準監督署の手続きと同じ日に進められるよう準備しておきましょう。

警察署|社用車の保管場所等の変更

社用車を使用している場合、オフィス移転に伴って自動車の使用の本拠や保管場所が変わるときは、車検証の変更登録や保管場所証明の申請などが必要になる場合があります。必要な手続きや期限は、車両の種類や変更内容によって異なるため、管轄の警察署や運輸支局に確認しましょう。
保管場所証明の申請で必要となる主な書類は、以下のとおりです。

  • 保管場所証明申請書
  • 保管場所の所在図・配置図
  • 保管場所の使用権限を証明する書類
  • 使用の本拠の位置が確認できるもの

書類の様式は各都道府県警察のホームページから入手でき、東京都の場合は警視庁のサイトに掲載されています。車両の種類や地域によって異なる場合もあるため、管轄の警察署や運輸支局で最新の情報を確認してください。

消防署|防火・防災関連の届出

管轄の消防署へは防災関連の届出を行います。東京消防庁では、内装工事をしない場合でも、新たに会社が入居するときは、防火対象物使用開始届出書の提出を求めています。間仕切りの変更などの内装工事をする場合は、工事に着手する7日前までに防火対象物工事等計画届出書も提出します。

収容人員が50人以上の事務所では、防火管理者の選任届が必要になる場合もあります。旧オフィスで防火管理者を選任している場合は、旧管轄の消防署に解任の届出も出しておきましょう。届出の名称や期限は自治体の条例によって異なるため、東京都以外へ移転する場合は管轄の消防本部に確認してください。

郵便局|転居・転送届

郵便局に転居届を出しておけば、旧住所宛ての郵便物が届出日から1年間、新住所に無料で転送されます。取引先への住所変更の連絡が漏れていても郵便物を受け取れるため、移転前に提出しておきましょう。

企業の場合、窓口・郵送・e転居のいずれかで届け出ができ、窓口では提出者の本人確認書類が必要となります。ただし、転送が始まるまでには3~7営業日ほどかかるため、移転日の1~2週間前を目安に提出すると安心です。1年間の転送期間が終わる前には、主な取引先の住所変更が済んでいるか、あらためてチェックしておきましょう。

5. オフィス移転の手続きを漏れなく進める4つのポイント

オフィス移転の手続きは届出先が多く、期限も手続きごとに異なります。しかし、移転前後は引っ越し作業とも重なるため、気づかないうちに抜け漏れが起きやすい傾向にあります。
ここでは、手続きをスムーズに進めるためのポイントをご紹介します。

Point 1.

担当者と手続きの責任範囲を決める

手続きを進める際に最初に決めておくべきなのが、誰がどの手続きを受け持つかです。届出先は、法務局や税務署、年金事務所など多岐にわたり、1人ですべてを抱え込むと確認が追いつかなくなる恐れがあります。
例えば、以下のように部署ごとの役割に沿って割り振ると、作業を進めやすくなります。

  • 総務:解約通知、消防署・郵便局への届出、取引先への案内
  • 人事:年金事務所・労働基準監督署・ハローワークへの届出
  • 経理:税務署・都税事務所への届出、銀行口座の住所変更
  • IT担当:電話・インターネット回線の移転手続き

登記は司法書士、税務は顧問税理士など、外部の専門家に任せるべき手続きもあわせて確認しておきましょう。

Point 2.

移転日から逆算して期限を管理する

手続きの期限は、移転日を基準に、移転前と移転後に分けて管理しましょう。消防署への使用開始届のように移転前に済ませるものもあれば、年金事務所への届出のように移転から5日以内と短いものもあります。
移転日が決まったら、この記事の冒頭の早見表をもとに、各手続きの期限を具体的な日付に落とし込みましょう。社内で共有できるカレンダーアプリや表計算ソフト、管理表などに記載しておけば、担当者同士で進み具合も確認できます。
なお、期限の数え方は、移転した日から、変更があった日の翌日から、など手続きによって異なるため、起算日にも注意してください。

移転日から逆算して期限を管理する

Point 3.

必要書類を事前に準備する

オフィス移転手続きではさまざまな書類が必要となります。例えば、登記事項証明書は、銀行や都税事務所、年金事務所など、移転後の複数の手続きで使う書類ですが、提出先によって、原本かコピーか、発行から何か月以内か、などの条件が異なります。手続きごとの最新の要件を確認したうえで、必要な部数をまとめて取得しておきましょう。
また、新しい住所が記載された証明書は、本店移転登記が完了してからでないと取得できない点にも注意してください。提出先のなかには、労働保険の届出などで賃貸借契約書の写しを求められる場合もあるため、コピーを手元に用意しておくとスムーズに手続きが進められます。

必要書類を事前に準備する

Point 4.

自社用のチェックリストを作る

オフィス移転で必要な手続きは、すべての企業で同じではありません。社用車がなければ警察署での手続きは不要ですし、本店ではなく支店を移転する場合は本店移転登記の手続きは発生しません。管轄の法務局や年金事務所が変わるかどうかによっても提出する書類や提出先が変わります。
この記事で紹介した内容をもとに、自社に当てはまる項目だけを抜き出してチェックリストを作っておきましょう。担当者・期限・進み具合を書き込める形にしておけば、抜け漏れがないかをひと目で確認できます。

自社用のチェックリストを作る

6. オフィス移転の手続きに関するよくある質問

最後に、オフィス移転の手続きについて、よく寄せられる質問をまとめました。移転の準備を進めるなかで迷ったときの参考にしてください。

Q 1.

管轄の登記所・税務署が変わらない近距離の移転でも届出は必要ですか?

近距離の移転でも、本店の住所が変われば届出は必要です。本店移転登記は、同じ法務局の管轄内であっても、移転した日から2週間以内に申請することと決められています。税務署や年金事務所などへの届出も同様で、管轄内か管轄外かによって提出先や様式が変わります。

以下の記事では、オフィス移転の流れと準備を始める時期について詳しく解説しています。

オフィス移転の流れ・スケジュール

Q 2.

オフィス移転後に期限がある主な手続きは何ですか?

移転後に期限が決まっている主な手続きは、以下のとおりです。

  • 年金事務所への適用事業所所在地変更届:移転から5日以内
  • 労働保険の名称、所在地等変更届:移転日の翌日から10日以内
  • 雇用保険事業主事業所各種変更届:移転日の翌日から10日以内
  • 本店移転登記:移転から2週間以内

ただし、必要な手続きは会社の状況や移転先によって異なるため、自社に当てはまる手続きを早めに確認しておきましょう

Q 3.

オフィス移転の手続きを一覧で管理する方法は?

表計算ソフトなどで管理表を作成し、手続きごとの状況を一覧にしておく方法がおすすめです。表には、移転前/移転後、届出先、担当者、期限、完了状況の5つの項目を入れておけば、抜け漏れがあってもひと目で確認できます。この記事の冒頭の早見表をもとに、自社に必要な手続きを書き出してみてください。

7. 必要な手続きを確認し、計画的にオフィス移転を進めよう

オフィス移転では、旧オフィスの解約通知や回線工事など移転前に済ませる手続きに加え、本店移転登記や社会保険・労働保険の届出など、移転後に期限が決まっている手続きも発生します。期限は手続きごとに異なり、年金事務所への届出のように移転から5日以内と短いものもあります。
担当者と期限を早めに決め、自社に必要な手続きを一覧にしておけば、スムーズに移転を進められます。この記事を参考に、手続きの期限やスケジュールを確認しながら、計画的に準備を始めてみてはいかがでしょうか。

必要な手続きの流れのまとめ

オフィス移転の流れや費用の目安については、以下の記事を参考にしてみてください。

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