東京でセットアップオフィスを探すポイント|
エリア・設備・賃貸条件の見方

近年、東京都心では、オフィスの空室率低下や賃料の上昇が見られます。そのような市場環境のなか、移転準備の期間や初期費用の不安を抑えるための選択肢として挙がるのが、内装や設備の一部が整った状態で貸し出されるセットアップオフィスです。

セットアップオフィス

この記事では、東京でセットアップオフィスを探す前に整理すべき条件や各エリアの特徴、物件を探す際の注意点をご紹介します。東京でセットアップオフィスを探している、また通常の賃貸オフィスと比較して迷っているという担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

なお、セットアップオフィスの仕組みやメリットなどを知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

セットアップオフィスとは?
特徴・メリット・通常オフィス
との違いを解説

この記事で分かること
  • 東京でセットアップオフィスを探す際は、面積や予算、立地などを整理して優先順位をつける
  • 移転エリアは、交通アクセスや企業のイメージ、予算などを踏まえて検討する
  • セットアップオフィスの整備状況は物件ごとに異なるため、内覧で現地を確認する
  • 物件探しを効率よく進めるための手順は、条件整理→情報収集→内覧→比較・交渉の4ステップ

1. 東京でセットアップオフィスを探す前に
決めておきたい条件

物件を探し始める際は、まず自社に必要な条件を書き出し、優先順位をつけましょう。条件が曖昧なままだと、内装の印象や立地だけで判断してしまい、入居後に使いにくくなる恐れがあります。

整理しておくべき主な条件は次のとおりです。

整理しておくべき主な条件
  1. 1席数と面積:現在の社員数に将来の採用計画を加えて想定する
  2. 2会議室・打ち合わせスペースの数:来客対応やオンライン会議の頻度から逆算する
  3. 3予算:月額賃料に加え、敷金・保証金、引っ越し代、通信工事費まで含めた総額で上限を決める
  4. 4入居希望時期:内覧から引越しまでに必要な期間を見込んで設定する
  5. 5立地:社員の通勤経路や主要な取引先との距離を考慮する

上記を書き出したうえで、譲れない条件と妥協できる条件を分けておくと、物件を比較する際に基準がブレません。優先順位が明確なほどエリアの絞り込みが進むでしょう。

2. 東京のセットアップオフィスの主要エリアと選び方

ここでは、東京都心でセットアップオフィスを選ぶポイントをエリア別にご紹介します。各エリアの比較表は以下のとおりです。

エリア 交通・来客 通勤 企業イメージ 予算・面積の
確認ポイント
港区 地下鉄が複数集まり、空港へも出やすい 都心各方面から地下鉄で通える 対外的な印象を重視する企業向き ビルのグレードで賃料に幅がある。面積と上限額を先に決める
渋谷区 渋谷駅に複数路線が集まる JR・私鉄・地下鉄が利用でき、複数方面からアクセスしやすい 渋谷・恵比寿・代官山など、エリアごとに街の印象が異なる 駅やビルの規模によって条件が異なるため、予算と必要面積を比較する
千代田区・中央区 東京駅から新幹線・地下鉄が使え、来客対応に強い 主要路線が集中し利便性が高い 大手企業の本社が多く、住所が信用につながる 大型ビル中心で小規模区画は限られる
新宿区 新宿駅にJR・私鉄・地下鉄が集まる 多摩地区、神奈川県、埼玉県方面から直通で通える 東口、西口などエリアごとに街の印象が異なるため自社に合ったエリアの選定が必要 ビルの規模や築年数の幅が広い
品川駅周辺など、都心5区周辺の主要ビジネスエ リア 新幹線と空港路線が使え、出張に便利 居住地によっては遠くなる 都心5区とは別の選択肢 同じ予算で広い面積を検討できる可能性がある

同じ区のなかでも、駅や街ごとに雰囲気や条件は変わります。区単位で決めつけず、実際の募集物件を見比べながら絞り込みましょう。まずは下記の各ページから、区ごと、エリアごと、駅ごとに絞り込んだ情報をチェックしてみてください。

  1. 区から探す
  2. エリアから探す
  3. 駅から探す

1港区(虎ノ門・六本木・麻布 など)

虎ノ門や六本木、麻布を含む港区は、来客の多い企業や対外的な印象を大事にしたい企業の候補となるエリアです。地下鉄の路線が重なり、空港へのアクセスも良いため、遠方や海外からの来訪が多い企業にもおすすめです。
一方、賃料の高さは物件やビルのグレードによって幅があります。デザイン性の高いセットアップオフィスほど内装費が賃料に反映され、通常のオフィスより高くなる傾向にあるため、必要な面積と費用の上限を先に決めてから比較検討しましょう。港区の募集物件は以下のページで確認できます。

港区(虎ノ門・六本木・麻布 など)

港区の賃貸オフィス・貸事務所

2渋谷区(渋谷・恵比寿・代官山 など)

渋谷・恵比寿・代官山などがある渋谷区は、IT系やクリエイティブ系の企業が集まる街として知られています。特に若手人材に人気の立地であるため、働く場所の魅力で人材を集めたい企業にとって有力な候補となるエリアです。
ただし、採用のしやすさは職種や条件にも左右されるため、立地だけで判断せず、社員が働きやすい環境かどうかもあわせて確認してください。
また、再開発が続く渋谷駅周辺と落ち着いた雰囲気の代官山・恵比寿では、ビルの規模や区画の広さも異なります。希望する条件に見合うか、以下のページから物件を確認してみましょう。

渋谷区(渋谷・恵比寿・代官山 など)

渋谷区の賃貸オフィス・貸事務所

3千代田区・中央区(丸の内・大手町・日本橋・京橋・八重洲 など)

丸の内や大手町を抱える千代田区と、日本橋・京橋・八重洲などのエリアがある中央区は、金融機関や大手企業の本社が多く集まるエリアです。そうした企業とのやり取りが多い会社は候補に入れてみましょう。
駅を中心に新幹線や地下鉄が集まる点も特徴で、地方拠点との行き来や来客の対応がしやすい立地です。また、千代田区、中央区という住所そのものが信用につながるため、対外的な印象を重視する企業にもおすすめです。
一方、千代田区、中央区のなかでも大型ビルが中心のエリアでは、小規模な区画の募集が限られる傾向にもあります。少人数で入れるセットアップオフィスを探す場合は、周辺エリアにある中小規模のビルまで対象を広げると選択肢が増えるでしょう。

千代田区・中央区(丸の内・大手町・日本橋・京橋・八重洲 など)

4新宿区

新宿区は、社員の通勤のしやすさを優先する企業が候補に入れやすいエリアです。JR各線や私鉄、地下鉄が集まる新宿駅を中心に、多摩地区や神奈川県、埼玉県方面からも直通で通える路線が多く、幅広い居住地の社員が集まりやすくなります。ビルの規模や築年数の幅が広く、区画のバリエーションも多いため、必要な広さに合ったオフィスを見つけやすい点も特徴です。
ただし、駅からの距離や周辺環境は場所によって差があります。飲食店や商業施設が密集する東口、東京都庁を始めとする高層ビルが建ち並ぶ西口、大学が多い四谷・市ヶ谷など、エリアごとに雰囲気が変わるため、現地を直接確認してみましょう。

新宿区

新宿区の賃貸オフィス・貸事務所

5品川駅周辺など、都心5区周辺の主要ビジネスエリア

都心の5区にこだわらず、品川区などの周辺エリアまで視野を広げると、条件に合う物件に出会える可能性が高まります。
品川駅は新幹線と空港への路線が使え、出張の多い企業にとって移動の負担を減らせる立地です。同じ予算でより広い面積を検討できるケースもあるため、人員の増加を見込んでいる企業は候補に加えてみてください。
ただし、品川区は23区の南部にあり、通勤時間の負担が増えてしまう社員もいるかもしれません。誰がどれぐらいの時間をかけて通うかを整理したうえで都心5区の物件と比較しましょう。

品川駅周辺など、都心5区周辺の主要ビジネスエリア

区から探す

3. 東京のセットアップオフィスの設備・
内装のチェックポイント

内装のチェックポイント

続いて、セットアップオフィスの内覧時に内装で確認しておくべきポイントを整理します。
まず確認するべきポイントは、設備がどこまで整備済みかです。セットアップオフィスは貸主があらかじめ内装や設備の一部を整えた状態で貸し出す賃貸オフィスであり、家具の有無や整備の範囲は物件ごとに違います。デスクや椅子まで揃う物件もあれば、間仕切りと造作のみという物件もあるため、内覧で内装をしっかり確かめましょう。
また、レイアウトやインフラ状況が自社の人数や働き方に合うかも確認する必要があります。

  • 執務席の数と増席の余地
  • 会議室・個室ブースの数と広さ
  • ラウンジや休憩スペースの有無
  • 入退室の管理方式
  • インターネット回線の引き込み状況
  • 空調の管理方法(自社の区画だけで温度を変えられるのか、ビル全体で一括管理されているのか)

特にインターネットの引き込みや空調に関しては後から変更しにくいため、内装の見た目より先にチェックしておくと安心です。

4. 東京のセットアップオフィスの賃料・
初期費用・賃貸条件の見方

セットアップオフィスの賃料・初期費用・賃貸条件の見方

東京のセットアップオフィスを探す際、賃料や初期費用、賃貸条件はどのように見れば良いのでしょうか。
まず、セットアップオフィスにかかる費用は月額賃料だけで判断せず、入居から退去までにかかる総額で比較しましょう。セットアップオフィスは内装費が賃料に反映されているため、通常のオフィスより賃料が高くなる場合があります。一方、内装工事や家具の購入費用を抑えられる可能性もあります。

確認する費用項目は次のとおりです。

  • 毎月かかるもの:賃料、共益費、水道光熱費、通信費
  • 契約時にかかるもの:敷金・保証金、仲介手数料、保証会社への費用、火災保険料(月額の場合もあり)
  • 入居準備でかかるもの:不足する家具や設備の購入費、追加の内装工事代、通信回線の工事代、引っ越し費用
  • 退去時にかかるもの:原状回復費、廃棄物の処理代

そのうえで、3年、5年など想定する入居期間を決め、総額で他の物件と比べてみてください。初期費用が抑えられても、期間が長くなるほど総額が割高になることも考えられます。

KENコーポレーションの予算シミュレーションページでは、人数と面積を入力するだけで移転費用の概算を確認できます。例えば100名・100坪のオフィスから150名・130坪のオフィスへ移る場合、原状回復費用や通信費、内装や家具代、引っ越し代などを合わせた概算は2,070万円~3,700万円と試算されます。自社の規模を入力することで予算の全体像がつかめますので、ぜひご活用ください。

予算シミュレーション

また、オフィスの契約形態にも注目しましょう。定期借家契約は契約期間の満了によりいったん契約が終了します。再契約できる場合もあるため、契約期間や再契約の可否を事前に確認しましょう。加えて、契約期間、再契約の可否、中途解約の条件、解約予告の時期などを十分に確認しておけば退去時のトラブルを防げます。
オフィス移転の費用相場について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

オフィスの契約形態にも注目

オフィス移転の費用相場ガイド

5. セットアップオフィスの契約・
物件選定時のチェックポイント

ここでは、セットアップオフィスの内覧時にチェックしておくべきポイントをご紹介します。

Step 1.

現地で確認すること

現地で確認すること

セットアップオフィスの内覧では、物件資料だけではわからない部分を確かめましょう。図面上では十分な広さがあっても、柱や間仕切りの位置によっては席の配置が制限される場合があります。
見ておきたいのは以下のポイントです。

  • レイアウト:デスクを並べたときの通路幅、席から会議室までの動線など
  • 音:隣の区画や共用部からの音の漏れ具合、会議室での声の響き方など
  • 採光:窓の向きと時間帯による明るさの変化など
  • 空調:吹き出し口の位置、席によって暑さ・寒さの差が出ないかなど
  • 通信と電源:回線の引き込み口、コンセントやLANポートの数・位置など
  • 家具や設備の状態:傷や汚れ、椅子の座り心地、什器の使用感など

社員が実際に働く姿を思い浮かべながら確認すれば判断がしやすくなります。可能であれば業務時間(平日の日中など)に足を運んでみてください。

Step 2.

募集資料・契約条件で確認すること

募集資料・契約条件で確認すること

現地での確認とあわせ、募集資料で入居後の負担や契約条件に関する項目をチェックしましょう。現地の印象がよくても、条件内容次第では想定外の費用が発生する恐れがあります。

  • 原状回復と造作の扱い:退去時にどこまで戻すのか、内装や家具を残しておくのかなど
  • 追加工事:自社で手を入れられる範囲、工事業者が指定されているかどうかなど
  • 賃料以外の費用:共益費、水道光熱費、保証会社への費用、敷金の償却の有無など
  • 入居可能日:引き渡し日、インターネット工事や届出に必要な期間など
  • 契約期間:普通借家か定期借家か、再契約の可否、中途解約と解約予告の条件など

なお、契約や引き渡しの後も、通信工事や消防署への届け出などで日数がかかる場合があります。実際に業務を始められる時期を仲介会社の担当者と相談しながらシミュレーションしておきましょう。
オフィス移転全般の疑問は、以下のページからご確認ください。

オフィス移転に関するQ&A

6. 東京でセットアップオフィスを効率よく物件を探す手順

東京のセットアップオフィスを効率よく探すための流れは、以下の4ステップです。

1条件を整理する

希望する席数・面積・予算・入居時期・エリアなどを書き出し、譲れない条件から順に並べます。明確な基準が決まっていれば、候補を絞る際に迷わずに済みます。

条件を整理する

2情報を集める

ポータルサイトや不動産会社のサイトで物件情報を集め、条件に合う物件をリスト化します。ただし、公開されている情報がすべてではありません。都心の人気物件は情報が公開される前に入居先が決まることがあるため、仲介会社にあらかじめ条件を伝え、空き予定や非公開の情報を紹介してもらいましょう。

情報を集める

3内覧する

候補を3~5件ほどに絞り、現地へ実際に足を運んでみましょう。

内覧する

4比較・交渉する

費用総額や契約条件を比較したうえで、賃料やフリーレント(入居後の一定期間、賃料が無料になる契約)、入居時期などを、仲介会社を通して貸主に相談しましょう。物件を探し始めてから申し込みまでは、一般的には3~4ヶ月ほどかかります。移転希望日から逆算してオフィス探しのスケジュールを組めば、余裕をもって移転を進められます。
オフィス移転の具体的な流れやスケジュールは、以下の記事で詳しく解説しています。

比較・交渉する

オフィス移転の流れ・スケジュール

7. 東京でのセットアップオフィス選び、次の一歩へ

東京セットアップオフィス

希望に沿ったセットアップオフィスを見つけるためには、席数や面積、予算や入居時期をあらかじめ決めておくことが大切です。また、自社のイメージや社員・取引先の利便性に合わせてオフィスのエリアを選ぶことも重要です。対外的な印象を重視するなら港区、採用のしやすさや街の雰囲気を重視するなら渋谷区がおすすめとなります。大手企業との取引が多い企業なら千代田区や中央区、社員の通勤を優先するなら新宿区が選択肢に入ります。

エリアが決まったら、内装や設備の整備状況を内覧で確認し、入居から退去までの総額で費用を比較しましょう。契約形態や解約の条件もあわせて確認しておくと安心です。

KENコーポレーションは東京都心の賃貸オフィスに特化した事業を展開しており、仲介の約6割が港区・渋谷区のオフィスです。都心のビルオーナーとのつながりを活かし、空き予定や非公開の物件情報もご紹介しています。まだ具体的な条件が固まっていない場合でも、ご希望に沿った物件が見つかるまで丁寧にサポートいたします。

セットアップオフィスをお探しの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

その他のオフィス移転お役立ち情報

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