セットアップオフィスとは?
特徴・メリット・通常オフィスとの違いを解説

セットアップオフィスとは

セットアップオフィスとは貸主があらかじめ内装や設備の一部を整えた状態で貸し出す賃貸オフィスのことです。ただし、設置されるオフィス家具の種類や整備の範囲は物件ごとに異なるため、詳しく確認せずに契約すると、「想定と違った」と感じてしまう恐れがあります。

都心の賃貸オフィスを長年取り扱ってきた当社ではセットアップオフィスも取り扱っています。セットアップオフィスの定義や他の形態との違い、メリットや注意点を解説します。移転先オフィスの候補を絞り込みたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。

この記事で分かること
  • セットアップオフィスとは、貸主が事前に内装や設備の一部を整備した賃貸オフィス
  • 設備の整備範囲は物件ごとに異なり、家具付きの物件もあれば間仕切りや配線が整備された物件もある
  • 通常オフィス・居抜きオフィス・レンタルオフィスとの違いは、内装を手配する人や契約形態など
  • 初期費用や準備期間が抑えられる一方、内装費が賃料に反映され割高になる場合がある

1. セットアップオフィスとは

セットアップオフィスとは

セットアップオフィスとは、貸主があらかじめ内装や設備の一部を整えた状態で貸し出す賃貸オフィスです。内装工事を一から手配せずに入居できる点が、通常の賃貸オフィスとの違いです。
ただし、整備される範囲は物件ごとに異なります。間仕切りや照明、電源、LAN配線が備えられた物件もあれば、デスクやチェアなどの家具が置かれた物件もあり、内容はさまざまです。
募集資料では、整備範囲に応じてフルセットアップ、ハーフセットアップと呼び分けるケースも見られますが、統一された定義はありません。物件情報にセットアップと書かれていても、何がどこまで用意されているかは1件ずつ確認しましょう。

居抜相談・セットアップの
賃貸オフィス・貸事務所

2. 通常オフィス・居抜きオフィス・
レンタルオフィスとの違い

セットアップオフィスと他のオフィスを分けるポイントは、内装を誰が用意するかにあります。通常の賃貸オフィスでは、借主側でレイアウトを検討し、間仕切りや什器の設置、必要に応じた内装工事などを手配するのが一般的です。一方、セットアップオフィスは貸主側が内装や設備を整えた状態で借主を募集するため、借主側の手間や初期費用は抑えやすくなります。

通常オフィス・居抜きオフィス・レンタルオフィスとの違い

居抜きオフィスも内装が残った状態で借りられますが、前の借主が使っていた内装をそのまま引き継ぐ形となるため、造作物の所有権や退去時の扱いは物件ごとに変わります。
レンタルオフィスは、家具や通信環境などが整備された区画を利用する形態で、利用契約等となるケースが多いです。空室があればすぐに利用できるのが魅力ですが、長期で利用すると月額コストが高くなる恐れがあります。

それぞれの違いは以下のとおりです。

項目 通常オフィス セットアップオフィス 居抜きオフィス レンタルオフィス
①内装を用意する主体 借主が設計・工事を手配する 貸主があらかじめ用意する 前の借主の内装を引き継ぐ 運営事業者が整備する
②家具・設備 内装・レイアウトや什器等を借主側で手配する 物件により異なり、家具付きの場合もある 残置物の内容により異なる 家具・通信環境が備わっている場合が多い
③初期負担 内装工事費が発生し、負担は大きくなりやすい 工事費を抑えやすいが、賃料に反映される場合がある 造作の譲渡代金が発生する場合がある 初期費用は抑えやすいが、月額利用料が高めの場合が多い
④入居までの準備 設計・工事の期間が必要になる 事前に用意されているため準備期間を短縮しやすい 工事の要否により変わる 短期間で利用を始められる場合が多い
⑤内装自由度 高い。レイアウトを自由に設計できる 既存の内装が前提となるため制限される 引き継ぐ内装の状態に左右される 原則として変更できない
⑥契約・専有性 賃貸借契約。普通借家・定期借家のいずれかで、区画を専有する 賃貸借契約。普通借家・定期借家のいずれかで、区画を専有する 賃貸借契約。造作に関する契約が別途必要な場合がある 利用契約となる場合があり、共用部は他社との共用となる
⑦退去時の確認事項 原状回復の範囲を契約書で確認する 造作の扱いや原状回復の範囲は契約条件により異なる 造作の所有権と退去時の負担を事前に確認する 解約予告期間や返還条件を確認する

なお、上記は一般的な傾向を整理したものであり、実際の条件は物件や契約内容によって異なります。

3. セットアップオフィスの主なメリットと注意点

セットアップオフィスには費用負担の軽減や時間短縮などのメリットがある一方、事前に押さえておきたい注意点もあります。

セットアップオフィスの主なメリットと注意点

主なメリットは以下の3つです。

  • 内装工事の手配が不要または最小限で済むため初期費用を抑えやすい
  • 設計や工事の打ち合わせが減り、入居までの準備期間を短縮しやすい
  • オフィスの内装が整っていることで採用活動時のイメージアップや従業員の満足度向上につながる可能性がある

一方、以下のような注意点もあります。

  • 内装費などが賃料に反映され、通常のオフィスより賃料が高くなる恐れがある
  • あらかじめ用意された内装を利用するためレイアウトの自由度が下がる場合がある
  • 原状回復や造作物の扱いなど、退去時の条件が契約によって異なる

また、入居後すぐに業務を始められるとは限りません。インターネット回線の工事や入居審査、契約手続きや追加工事の有無によって、実際の業務開始時期は変わります。スケジュールに余裕をもって物件探しを進めましょう。

インターネット回線の工事や入居審査、契約手続きや追加工事の有無

4. セットアップオフィスが向いている企業・
向いていない可能性がある企業

セットアップオフィスが向いているかどうかは、何を優先するかで異なります。
移転までの準備期間や初期費用を抑えたい企業は、セットアップオフィスとの相性が良い場合があります。内装の設計や工事にかける時間と手間が減るため、移転準備に人手を割きたくない企業にとっては一つの選択肢となるでしょう。また、新たな拠点を開設したい、人員増加に伴って増床したいなどのケースでも、セットアップオフィスは有効な選択肢となります。

工事に関する費用

一方、独自の空間づくりを重視する企業には向いていない恐れがあります。ブランドイメージを反映したデザインや業務に合わせた特殊なレイアウトを求めるのであれば、通常の賃貸オフィスで設計から進めるほうが希望に近づく場合もあります。
なお、賃料に内装費などが反映されるセットアップオフィスは、入居期間が長くなればなるほど総額が高くなる場合があります。同じ拠点に長く入居してコストを抑えたい場合は、通常の賃貸オフィスや居抜きオフィスへの入居を検討してみましょう。

5. セットアップオフィスの契約・物件選定時の
チェックポイント

セットアップオフィスの内覧時や契約前に押さえておくべきポイントを見てみましょう。

  1. 1 整備範囲:間仕切りや照明、配線や家具などがどこまで整備済みか
  2. 2 費用の総額:賃料だけでなく、敷金や保証金、共益費、追加工事費まで含めた総額はいくらか
  3. 3 契約形態と期間:普通借家契約か定期借家契約か、契約期間や再契約の可否、中途解約の条件や解約予告期間など
  4. 4 退去時の条件:原状回復の範囲や備え付けの造作物・家具をどう扱うか
  5. 5 通信・設備:回線の種類、空調がビル一括管理か個別空調か、専有部内の会議室数が自社の働き方に合うか

契約形態や退去時の条件は、賃貸借契約で確認できます。契約書の文言で不明な点があれば、署名・捺印の前に貸主や仲介会社に質問しましょう。

オフィス関連の用語や契約・移転に関するご質問は以下のページにまとめています。

6. セットアップオフィスの探し方

セットアップオフィスの探し方

セットアップオフィスは、条件を整理してから探し始めると物件探しがスムーズに進みます。ここでは、セットアップオフィスの基本的な探し方をご紹介します。
まずは、自社の条件をまとめましょう。必要な席数や希望エリア、入居したい時期、賃料の上限などを決め、物件を絞り込む基準を明確にします。
次に物件情報を収集します。オフィスの募集情報が掲載されたポータルサイトや不動産会社のホームページで探せるほか、仲介会社に希望を伝えて紹介を受ける方法もあります。ただし、セットアップオフィスのなかには公開前に借主が決まってしまう物件もあるため、複数の経路を併用して候補の幅を広げましょう。

内装付き(居抜き・セットアップ)の
賃貸オフィス特集

候補が出たら内覧に進みます。図面や写真だけでは内装の整備範囲や配線の状態まで判断できないため、実際に足を運んで働くイメージを確かめてください。
最後に、複数の物件を比較し、条件を交渉します。賃料の安さや立地の良さだけで決めず、内装の整備範囲や退去時の条件まで比較し、納得のいく物件を選びましょう。

東京でセットアップオフィスを探す流れやチェックポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
東京でセットアップオフィスを探すポイント|エリア・設備・賃貸条件の見方

7. セットアップオフィスに関するよくある質問

最後に、セットアップオフィスについてよく寄せられる質問をまとめました。

Q 1.

什器、会議室や個人ブースは必ず付いているか?

家具の有無は物件によって異なります。デスクやチェアが備わった物件もあれば、間仕切りや照明、配線などは整っている一方で家具は備わっていない物件もあります。募集資料でセットアップと表記されていても内容はすべて同じではありません。どこまで整備済みかを個別に確認しましょう。

Q 2.

契約したらすぐに入居ができ、業務を開始できるか?

入居できる時期は手続きの進み方によって変わります。入居審査や契約手続きに加え、インターネット回線の工事や追加の内装工事が必要になるケースもあるためです。業務の開始日から逆算し、余裕をもったスケジュールを組みましょう。

Q 3.

自社の家具や什器を持ち込むことはできるか?

持ち込みの可否は物件ごとに決められています。備え付けの家具を残したまま追加で持ち込める場合もあれば、既存の家具の移動や撤去に制限があり持ち込めない場合もあります。使いたい什器がある場合は、内覧の際に貸主や仲介会社に相談しましょう。

8. セットアップオフィス選びで迷ったら専門家に相談を

セットアップオフィスとは、貸主があらかじめ内装や設備の一部を整えた状態で貸し出す賃貸オフィスです。初期費用や準備期間を抑えられる一方、設備の整備範囲や契約形態、退去時の条件は物件ごとに異なります。賃料や立地だけで判断せず、総額と契約内容まで確認することが大切です。
東京で自社に合ったオフィスを見つけたいなら、都心のオフィス事情に詳しい不動産会社に相談するのがおすすめです。KENコーポレーションでは、オフィスのご紹介から条件交渉、契約、移転までを一貫してサポートしています。

セットアップオフィス選びで迷ったら専門家に相談を

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